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MMAコラム・考察 朝倉海

「運動神経」という神経は、実は存在しない — MMAの"うまさ"を神経系トレーニングで解剖する

「運動神経」「身体操作」「キレ」——ファンが使う俗語の正体を、神経系トレーニングの科学で一つずつ翻訳していく。なぜ神経系がMMAで効くのか、そして話題の4Dストレッチはなぜ効くのかまで。

金原正徳

アイキャッチ

「あの選手は運動神経がいい」「身体操作がうまい」「パンチにキレがある」——MMAを見ていれば、誰もが口にする言葉だ。だが、この手の言葉には共通の弱点がある。わかった気になるけれど、中身を説明できない

たとえば「運動神経がいい」。実は、身体を上手に動かすための”運動神経”という専用の神経は、人体に存在しない。医学でいう運動神経とは、脳や脊髄から筋肉へ「動け」という信号を送るだけの配線の総称で、それ自体に上手い下手はない。では、あの”うまさ”はどこから来るのか。

本稿では、「運動神経」「身体操作」「協調性」「反応速度」「キレ」といったファンの俗語を、神経系トレーニングの科学で一つずつ翻訳していく。最後には、JTT界隈で話題の4Dストレッチや動的ストレッチがなぜ効くのかまで、同じ地図の上で説明できるようにしたい。


筋肉は「装備」、神経系は「隠しステータス」

最初にざっくりしたメンタルモデルを置いておく。選手の身体をRPGのキャラクターに例えると、こう整理できる。

ゲーム的な要素身体でいうと何で決まるか
装備の強さ筋肉の量・断面積筋トレによる筋肥大
隠しステータス(基礎能力値)神経系が筋肉を動かす効率神経系トレーニング・運動学習

同じ剣(筋量)を持っていても、それをどれだけ速く・正確に・タイミングよく振れるかはキャラの基礎能力値で決まる。この基礎能力値こそが神経系だ。そして重要なのは、この隠しステータスは生まれつき固定ではなく、育てれば上がるということ。「運動神経がいい選手」は最初から強いレアキャラなのではなく、隠しパラメータを膨大な練習で上げてきた結果なのだ。

なぜ筋量(装備)だけでは足りないのか。ここからMMAという競技の要求に降りていく。


なぜMMAでは「力」より「出せるタイミングと効率」なのか

MMAは、打・組・寝が数秒単位で切り替わる競技だ。しかも相手は静止したサンドバッグではなく、こちらの意図を読んで抵抗してくる不確実な存在である。この競技で問われるのは「どれだけ大きな力を持っているか」よりも、その力を、必要な一瞬に、狙った方向へ、ロスなく出せるかだ。

  • 相手の伸びてきた瞬間に合わせる踏み込みの初速
  • テイクダウンを察知してから沈むスプロールの速さ
  • 崩してから一撃を通すまでのタイミング
  • スクランブルで上下が入れ替わる刹那の反応

これらはどれも、筋肉が大きいかどうかではなく、神経系が筋肉をどう動かすかで決まっている。ベンチプレスの数字が伸びても試合が強くならない選手がいるのは、装備を強化しても基礎能力値(神経系)を上げていないからだ。では、その基礎能力値の中身を見ていこう。


神経系トレーニングの仕組み — 3つのつまみ

「神経系が筋肉を動かす効率」は、大きく3つのつまみで調整されている。専門的には神経筋適応(neuromuscular adaptation)と呼ばれる領域だ。

神経系トレーニングの3つのつまみ(①動員 ②発火頻度 ③同期化・協調)を図解した説明図 神経系は「動員・発火頻度・同期化」という3つのつまみで調整される。3つとも上げると、筋量を増やさずに「出せる力」と「速さ」が上がる。

① 動員(リクルートメント) 筋肉は「運動単位」という単位で動く。1本の神経と、それがつなぐ筋線維の束がワンセットだ。力は弱い運動単位から順に動員され、大きな力が要るほど強い(速筋優位の)運動単位まで呼び出される——これをサイズの原理という。速く強い力を出すには、この大きな運動単位まで一気に動員できるかが鍵になる。

② 発火頻度(レートコーディング) 動員した運動単位に、どれだけ高い頻度で信号を送り込めるか。同じ運動単位でも、発火の連打が速いほど大きな力が出る。トレーニングでこの最大発火頻度は上がる。

③ 同期化・協調 複数の運動単位や複数の筋肉のタイミングをどれだけ揃えられるか。主動筋がフルに働くと同時に、邪魔をする拮抗筋の力みを抜く。この「余計な力みを抜く」制御が、動きのキレを生む。

この3つが噛み合うと、筋肉を1グラムも増やさずに力とスピードが上がる。その証拠が、筋トレを始めた初心者の変化だ。

トレーニング初期の数週間で急に力がつくのは、筋肉が大きくなったからではなく、神経系が効率化したからである。

これは運動生理学の古典的な知見で、モリタニとドゥブリースが1979年に示したものだ(初期の筋力向上は神経性要因の寄与が大きく、筋肥大が主役になるのはその後)。※「初期は100%神経性」とまで言うのは今では言い過ぎで、“神経性の寄与が大きい” が正確な表現になる。


俗語を科学に翻訳する — 対応表

ここまでの仕組みを踏まえると、ファンが使う言葉の正体が見えてくる。本稿の目玉として、対応表にまとめておく。

ファンの俗語神経科学的な正体鍛えられる?
身体操作複数の筋肉のタイミングを揃える筋間協調+練習で獲得した運動プログラム
運動神経がいい生まれつきの素因+運動経験で作り込んだ協調性の総体(単一の神経ではない)◎(大部分は学習)
協調性主動筋・拮抗筋・共同筋のタイミング最適化
反応速度単純な反応時間+予測(試合では予測が決定的)
キレ力の立ち上がり速度(RFD)+高頻度発火+拮抗筋の力みを抜くタイミング
体幹が効く体幹の剛性と力の伝達を担う神経筋制御(腹筋の量ではない)
踏み込みの初速収縮の最初期0〜50msの立ち上がり=ほぼ神経性

いくつか補足しておく。

「キレ」の正体はRFD。RFD(Rate of Force Development=力の立ち上がり速度)は、スイッチを入れてから力が最大まで立ち上がる速さのこと。特に最初の0〜50msの立ち上がりは、筋肉の大きさよりも神経の駆動でほぼ決まる(マフィウレッティらの2016年のレビュー)。パンチや踏み込みの初速は、この初期RFDそのものだ。「力むと遅くなる」現象も、拮抗筋の力みが抜けていない=③の協調が働いていない、と説明できる。

「反応速度」は反応時間だけの話ではない。ここが面白いところで、格闘技の熟練者を対象にした研究を集めたメタ分析では、勝負を分けるのは純粋な反応の速さより予測(相手の動き出しの予兆を読む力)だと示されている。熟練者の予測正答率は非熟練者を明確に上回る(ある研究では約83% 対 約69%)。そして予測は、視線の使い方や経験の蓄積で訓練できる。「反応がいい」と見える選手は、速く反応しているというより、早く読んでいるのだ。この「予兆を読む」話はMMAのモーションとフェイントの考察にも通じる。


「運動神経は12歳で決まる」は本当か

俗説として根強いのが「運動神経は子どものうちに決まる」というものだ。神経系が幼少期に急速に発達するのは事実で、いわゆるゴールデンエイジ論の背景にもなっている。多様な運動を早くから経験することには確かに価値がある。JTTでいえば、4歳から柔道、10歳からレスリングと複数競技を並行してきた伊澤星花や、幼少期に空手と相撲で身体の素地を作った朝倉海は、その好例と言える。

だが「だから大人になってからでは伸びない」は誤りだ。神経系には可塑性がある。反復練習によって神経回路のつなぎ方が変わり、信号を伝える配線(軸索)を覆う鞘が適応的に厚くなって、伝導の速さとタイミングの精度が上がることが分かっている。技術系の職人やダンサーの脳で、その動作に関わる神経構造が発達しているという知見もある。

つまり、“運動神経”とは固定された才能ではなく、使うほど作られていく学習の成果だ。何歳からでも隠しステータスは上げられる。ここが、神経系トレーニングという発想の希望的な部分でもある。


ストレッチと神経系 — 4Dストレッチはなぜ効くのか

神経系の地図が描けたところで、JTT界隈で話題の4Dストレッチを同じ地図の上に載せてみよう。まず前提として、ストレッチには狙いの違う2種類がある。

静的ストレッチは、筋肉を一定の角度でじっと伸ばすもの。柔軟性を上げる定番だが、運動の直前に長々とやるとパワーやスピードが一時的に落ちることが知られている(静的ストレッチvs動的ストレッチの急性効果を扱ったレビュー、PMID 21373870ほか)。理由は神経系の話で説明できる。長く伸ばされた筋肉は神経からの駆動が一時的に下がり、さらに筋肉と腱の張り(スティフネス)がゆるんで力の伝達がロスするためだ。まさに、これまで見てきた神経系の逆回しが起きる。

動的ストレッチは、動きの中で可動域を能動的に通過させるもの。こちらは逆に、筋温を上げて神経の伝導を速め、運動単位の動員と発火の準備を整える。高重量を扱ったあとに爆発力が一時的に高まる活性化後増強(PAPE)に近い、神経を”予熱”する効果が期待できる。だから格闘技のウォームアップは、直前の長い静的ストレッチより動的な動きが主役になる。

ここで柔軟性そのものも捉え直しておきたい。ベターッと開脚できる受動的な柔らかさと、その位置で自分の力を発揮できる能動的な可動域は別物だ。試合で効くのは後者で、これは神経が可動域の端まで筋肉を制御できるかという運動制御の問題になる。動的なアプローチが競技で重視されるのは、この能動的可動域に効くからだ。

そして4Dストレッチ——これは一般的なストレッチ手法の名前ではなく、4D-Stretch社が開発した専用マシンのブランドを指す。創業者はPNF(固有受容性神経筋促通法)という神経系ストレッチの効果に着想を得たとされ、マシンは回旋を伴う動作を反復させて、伸張と収縮のサイクル(SSC)や伸張反射を引き出し、脳と神経と筋肉の連動性を高めることをうたっている。ここで並ぶ「SSC」「伸張反射」「神経-筋協調」は、まさに本稿でここまで見てきた神経系のキーワードそのものだ。

念のため一線を引いておくと、これらはメーカーが掲げる説明であり、動的ストレッチの神経賦活やPAPEといった学術的な定説とは分けて捉えるべきだ。ただ、狙っている方向——受動的な柔らかさではなく、神経が制御する能動的な出力を上げにいく——は、科学の地図とちゃんと重なっている。

JTTでの広がり

この4Dストレッチ、JTT界隈で急速に存在感を増している。

  • 朝倉海 は2026年2月、4D-Stretchと公式サポート契約を締結。UFC挑戦を見据えて「身体の準備にもこだわりたい」と語っている。さらに自身のYouTubeチャンネルでは事務所に導入したマシンがたびたび登場し、海派閥の選手たちが集まって使う光景も見られる。
  • JTTでクラスを持つ金原正徳コーチは、新たにコンディショニングジム「SYNE LAB」を始動。4Dストレッチが使い放題で、機能的フィットネス競技HYROXの公認ジムでもあるという。金原コーチがJTTに深く関わる経緯は金原コーチがJTTでクラスを持っている件についてにまとめている。

トップ選手とコーチが揃って神経系へのアプローチに投資している——これは「筋量より、その筋量を動かす神経系をどう磨くか」という発想が、現場の最前線で共有されつつあることの表れだと言える。


MMAでの実装 — 神経系はこう鍛える

最後に、神経系を狙うトレーニングを整理しておく。共通するのは「速く・爆発的に・協調して動く」という質だ。

神経系を鍛える6種目のトレーニングイラスト ①高重量・低回数 ②プライオメトリクス ③メディシンボール投げ ④スプリント/アジリティ ⑤リアクションドリル ⑥動的・4Dストレッチ。番号は各項目に対応する。

  • 高重量・低回数:大きな運動単位まで動員し、発火頻度を高める(速度を指標に神経系の状態を管理するVBTもこの領域)
  • プライオメトリクス(ジャンプ系):伸張反射とSSCを使ってRFDを鍛える
  • メディシンボール投げ:全身の運動連鎖と回旋パワー、打撃に直結する筋間協調
  • スプリント・アジリティ(SAQ):全身の神経駆動と方向転換の制御
  • リアクションドリル:反応と予測を鍛える
  • 動的ストレッチ・4Dストレッチ:可動域の端まで神経で制御する準備

JTTでも、フィジカルトレーナーやレスリングコーチを公募して動きの土台そのものを強化しにいく動きが出てきている。19歳の秋元強真がその中心で、この世代が「技術を乗せる前の身体」を意識的に作り直しているのは象徴的だ。装備を磨くだけでなく、隠しステータスを上げにいっている。


よくある疑問 — 一般ファンの「これってどうなの?」

神経系の話をすると、観戦好きのファンからよく同じ疑問が出る。ここまでの内容を使って、まとめて答えておく。

Q. 筋肉をつけても、それを動かす神経系がないと、逆に動きが落ちる?

基本その通りだ。発揮できる力=筋量 × 神経の駆動なので、神経系が伴わなければ増やした筋肉は”宝の持ち腐れ”になる。しかもMMAは体重制。使える出力に変換されない筋量は、パワー・ウェイト比とスタミナ(酸素需要)を圧迫し、減量も苦しくする。「増やす」と「動かせるようにする」はセットで、後者を欠くと、良くて無駄・悪くてマイナスになりうる。筋肉そのものが悪いのではなく、質量にはコストがあり、使いこなせない質量はそのコストを回収できない、という話だ。

Q. 筋肥大するとスタミナが落ちる? 逆に有酸素をやると筋肉が落ちる?

どちらも「やり方次第」で、単純な二択ではない。太い筋肉は酸素需要が増えるので、“使えない太さ”ほどバテやすくなるのは確か。一方「有酸素で筋肉が落ちる」は半分ミスリードで、実際の正体は2つ——(1)大量の有酸素が筋肥大の”伸び”を鈍らせる干渉効果、(2)エネルギーやタンパク質の不足による異化。長距離ランよりバイクやローイング、長時間より短時間の高強度、そして期分けと栄養で、両立は十分できる。パワーと持久力という相反する能力を同居させる——これがMMAのフィジカルの難しさそのものだ。

Q. 細い選手でもパワーがあるのはなぜ?

パワー=力 × 速度で、速度・キレの側はほぼ神経で決まるから。動員・発火頻度・協調が高い選手は、細くても瞬間出力が大きく、軽い分だけパワー・ウェイト比でも有利になる。ただし神経系は”引き出し率”を上げるもので、筋断面積が決める最大値そのものは超えられない。だから瞬発力やキレは細くても出せるが、純粋な最大筋力は筋量に依存する——これが階級制が存在する理由でもある。加えて打撃の破壊力は、技術・タイミング・体重の乗せ方(有効質量)まで含めた合算なので、「細いのに効く」選手は力の伝え方も上手いことが多い。

Q. 子どものうちに神経系を育て、大人で筋肥大して一気に伸びる、みたいなことはある?

ある。むしろ育成の理想形だ。神経系が柔らかい幼少期は”配線を敷く”のに向き、ホルモンの都合で筋肥大が効率化するのは思春期以降。だから「配線が先、質量が後」で、下地があるほど、後から増やした筋肉が戦力化しやすい。幼少期に柔道・レスリングで組み技の土台を作った伊澤星花のような早期特化もあれば、サッカーなどのボール競技で運動の土台を作ってから格闘技に遅く特化した秋元強真のような道もある。近年の育成論では後者(広い基礎→後で特化)はむしろ理にかなっているとされる。ただし窓は締め切りではなく、大人から始めても可塑性で伸ばせる。

Q. 一流でもジャンプは苦手、みたいな「運動能力の偏り」は神経系で説明できる?

できる。カギは特異性だ。神経は”運動能力”という汎用ステータスを1本作るのではなく、鍛えた動作ごとに専用の回路を育てる。だから組み技が世界レベルでも、垂直跳びのような別種の出力(下半身の速い伸張反射、垂直方向のRFD)を専門的に鍛えていなければ平凡、ということは普通に起きる。跳べない=神経系が弱いのではなく、“その回路を作っていないだけ”。冒頭の「運動神経という一枚岩の神経はない」が、いちばん分かりやすく効いてくる場面だ。


まとめ — “うまさ”は才能ではなく、育てた隠しステータス

本稿の論点を整理しておく。

  • 身体を動かす専用の「運動神経」という神経は存在しない。あの”うまさ”の正体は、神経系が筋肉をどう動かすかという学習された制御だ。
  • 神経系は3つのつまみ——動員・発火頻度・協調——で調整され、筋肉を増やさなくても力とスピードを上げられる。
  • 「キレ」はRFD、「反応速度」は予測、「身体操作」は筋間協調と運動プログラム。俗語はすべて神経系の言葉に翻訳できる
  • 神経系には可塑性があり、何歳からでも育てられる
  • 話題の4Dストレッチや動的ストレッチが狙うのも、受動的な柔らかさではなく神経が制御する能動的な出力。JTTでは朝倉海や金原コーチが最前線で投資している。

「運動神経がいい」と言うとき、その内訳が発火の速さなのか、協調のうまさなのか、予測の早さなのか——そこを意識して試合を観ると、選手の”うまさ”が一段だけ解像度を上げて見えてくるはずだ。そしてそれは生まれ持ったギフトではなく、育ててきた隠しステータスなのだ。


参考資料

よくある質問

神経系トレーニングとは何ですか?

筋肉を大きくするのではなく、神経が筋肉を動かす効率(運動単位の動員・発火頻度・協調)を高めるトレーニングです。筋量を増やさなくても、力とスピードを引き上げられるのが特徴です。

「運動神経がいい」は生まれつきですか?

大部分は学習で獲得されます。身体を動かす専用の「運動神経」という神経は存在せず、その正体は運動経験で作り込んだ協調性の総体です。神経系には可塑性があるため、何歳からでも鍛えられます。

4Dストレッチはなぜ良いと言われるのですか?

静的ストレッチと違い、動的なアプローチで神経系を賦活し、受動的な柔らかさではなく神経が制御する能動的な可動域・出力を高めることを狙うためです。メーカーが掲げるSSCや神経-筋協調という方向性は、動的ストレッチの学術的な定説とも重なります。

筋肉をつけても神経系が伴わないと、逆にパフォーマンスが落ちますか?

発揮できる力は筋量と神経の駆動の掛け算なので、神経系が伴わないと増やした筋肉は活かしきれません。特にMMAは体重制で、使える出力に変換されない筋量はパワーウェイト比とスタミナを圧迫するため、増やすことと動かせるようにすることはセットで進める必要があります。

細い選手でもパワーがあるのはなぜですか?

パワーは力と速度の掛け算で、速度やキレの側はほぼ神経系(動員・発火頻度・協調)で決まるためです。細くても瞬間出力を大きくでき、軽い分パワーウェイト比でも有利になります。ただし神経系は引き出し率を上げるもので、筋断面積が決める最大値そのものは超えられません。

一流選手でもジャンプが苦手など運動能力に偏りがあるのはなぜですか?

神経系は運動能力という汎用の能力を作るのではなく、鍛えた動作ごとに専用の回路を育てる(特異性)ためです。組み技が世界レベルでも、垂直跳びのような別種の出力を専門的に鍛えていなければ平凡ということは普通に起きます。跳べない=神経系が弱いのではなく、その回路を作っていないだけです。

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