【試合結果】DEEP 132 IMPACT|JTT参戦選手 試合結果まとめ
2026年7月5日開催のDEEP 132 IMPACTに出場したJTT勢の試合結果をまとめる。メインの山田聖真vs相本宗輝をはじめ、五明宏人vs太田将吾、秋元優志vs荒井夕翔の試合内容と所感を振り返る。結果はJTT勢2勝1敗。
大会情報
EVENT INFO2026年7月5日、ニューピアホールで開催されたDEEP 132 IMPACT。JTTからは3名が出場し2勝1敗。秋元優志が荒井夕翔に2R TKO勝ち、五明宏人が太田将吾に1R一本勝ち。メインイベントの山田聖真は相本宗輝に3R TKOで敗れた。

DEEP 132 IMPACTが2026年7月5日(日)にニューピアホールで開催。JTTからは山田聖真・五明宏人・秋元優志の3選手が出場し、山田聖真vs相本宗輝はメインイベントに抜擢。結果はJTT勢2勝1敗。秋元優志と五明宏人が勝利し、山田聖真はメインで敗れた。各試合の内容と所感をまとめる。
大会概要
- 大会名: DEEP 132 IMPACT
- 開催日: 2026年7月5日(日)開場13:30 / 開始14:00
- 会場: ニューピアホール(東京)
- 配信: U-NEXT、DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ
- 公式ページ: DEEP 132 IMPACT
JTT参戦選手 試合結果
秋元優志(JAPAN TOP TEAM)vs 荒井夕翔(FIRED UP GYM)
DEEPフライ級/3分2R アマチュアSルール(第1試合)
- 勝利:秋元優志
- 決着:TKO(左フックからのパウンドアウト)
- ラウンド/時間:2R 1分27秒
計量
両者クリア。秋元はしなやかなストライキングがやりやすそうな筋肉のつき方。
対する荒井はFIRED UP GYMらしいゴツさを感じる筋肉。
身長・リーチは秋元の方が長そう。
試合の背景
秋元は2026年3月のDEEP 130 IMPACTで谷口仁歩を2R TKOで下し、スタンドでの駆け引きの向上を見せていた。続く5月のDEEP 131 IMPACTでは今野連弥戦が組まれていたが、練習中の眼窩底骨折により欠場。今回は負傷から約2ヶ月での復帰戦となる。 弟の秋元強真選手のようなボクシング技術と当て感を備えている。課題の組みへの対処のレベルが上がってくれば一気に化けそうな潜在能力を秘めている。
対する荒井夕翔はFIRED UP GYM所属。前戦は組みで制圧しながら壁レスでの膝を当ててKO勝利。FIRED UP GYMの選手らしいタックルからの組みと殺傷力の高いパンチ、カーフキックを武器にするバランスの良さを持った選手。連勝を引っさげて「秋元強真の兄」という知名度の高い選手を狩ってプロへの弾みをつけたいところ。
試合内容
1R
セコンドは水口太陽と秋元強真。両者オーソドックス。
リング中央を取りプレッシャーをかけていくのは秋元。序盤から距離が近い。
対する荒井はファーストヒットをカーフキックで奪う。前足ミドルからオーバーハンドフック、これらはヒットしなかったが秋元の返しのストレートに対してタックルを合わせてリフトからのスラムでサイドポジション。
秋元はすぐに対応して反転からの起き上がり。荒井はニンジャチョークをセットに入るが許さず壁レスの展開から左手側を落としながらの捻りで反転し食い下がる荒井のクリンチをカットしてスタンドに戻す。
秋元が中央を取りプレッシャーからカーフをヒット。ストレートを放つが荒井のタックルと噛み合う。スプロールで潰すがスクランブルの中で荒井がサイドバックからバックパックポジションへ。
秋元は前へ落とそうとするが荒井が粘り首を巻きながらコントロール。秋元も一度は前に落とすが荒井がスクランブルからリカバリーし再びバックポジション。
ここは秋元が対処し、荒井の引き込みに対して切ってスタンドへ戻す。
荒井は秋元の雑になったストレートに対してタックルでクリンチし切り際に膝。壁レスは秋元が切ってパンチを出すが荒井はタックルからのクリンチ。最後はバックポジションからスラムで崩してコントロールしラウンドを終える。
コントロールで荒井。
2R
1Rと同じ展開でスタート。秋元のプレッシャーに対して荒井はカーフで削っていく。
秋元も右ストレートに合わせてくるのは分かっているので強くは振らず、荒井の組みに対処し始める。
荒井の前足ミドルの返しにボディフックからの右フックがヒット。荒井の右ストレートに対してボディフックがヒット。
追う荒井に右ストレートがヒット。荒井は被弾覚悟でクリンチしようとするが秋元はステップワークでかわしてスタンドを継続。
クリンチしたい荒井に秋元の左フックがヒット。荒井は強引にタックルから壁レスの展開へ。
秋元は左を落とす形で捻ってからの反転でクリンチを解除しスタンドへ。
それでも荒井はクリンチからの膝、秋元の頭を跳ね上げる。詰める荒井に秋元は右ボディをヒット。それでも強引にクリンチに行く荒井は首相撲からの膝連打。秋元は耐える。
クリンチに行きたい荒井に秋元は左ボディ。荒井はクリンチに行くと見せかけて前手フックをヒットさせる。さらに追撃にいったタイミングで秋元の合わせの前手フックが顎にクリーンヒットし荒井はダウン。
秋元がパウンドをまとめてストップ。
所感
アマチュアレベルではない内容だったが、試合全体を見た場合に荒井選手の作戦ミスに救われた形と思う。
というのは、荒井選手は明らかに1Rに過剰にスタミナを消費しており、1R終盤のスラムなどはする必要がなかったし、温存するべきところでスタミナを消費していた。
1Rは秋元選手が「当てたい」が出過ぎてしまい、荒井選手の組みへの初期の対処が遅れて試合をコントロールされたが、2Rからは荒井選手のタックルに対処し壁レスも対応。
パンチも頭部だけでなくボディをしっかりと狙えるようになってきて、それと同時に荒井選手はスタンドでの不利を感じ取ってクリンチにいった。首相撲では危ない場面もあったが対処して最後は雑になってしまった荒井選手のパンチに左フックを合わせて勝利を掴み取った。
組みの選手に対して、しっかりと対処して勝ちきれたのは大きい。もちろん課題はまだ多いが3分2Rというストライカーには難しい環境で1Rを取られても折れずに気迫を出し続け、2Rには対応した上でTKOという内容はプロへの弾みをつける試合だったと言える。
次につながる大きい勝利だ。
五明宏人(JAPAN TOP TEAM)vs 太田将吾(NEXSPORTS)
DEEPフェザー級/5分3R(第9試合)
- 勝利:五明宏人
- 決着:一本(RNC)
- ラウンド/時間:1R 2分36秒
計量
両者クリア。五明はフェザーとしてはフレームが大きい部類。太田は少し小さめ。
五明は前回リカバリー失敗があったので、今回はその部分の改善も期待したい。
試合の背景
3連敗中で崖っぷちに立つ五明宏人の再起戦。五明は2025年に高橋遼伍・関鉄矢に判定で連敗し、2026年3月のDEEP 130では椿飛鳥に2R TKOで敗れて3連敗。ここで負ければJTTフェザー級での立ち位置そのものが揺らぐ一戦だった。
対する太田将吾は41歳・戦績6勝6敗。37歳でMMAプロデビューした”オールドルーキー”で、シュートボクシングベースのストライカー。直近2026年4月のDEEP TOKYO IMPACTでフェザー級に階級を下げ、中村雄一に判定勝ちして勢いに乗る。両者とも相本宗輝に敗れた経験を持つ”敗れた者同士”の対決でもあり、空手の遠間で迎撃する五明とシュートボクシングで前に出る太田、打撃の質が真っ向からぶつかるストライカー対決だった。
試合内容
1R
セコンドは倉本と元JTTコーチの佐々木。五明がサウスポー、太田がオーソドックス。前戦のように頬がコケている感じではないためリカバリーは上手く行った可能性が高い。
開幕から両者前手を触りあう距離の近い展開からスタート。太田のインカーフに五明はストレートを返す。
太田のワンツーはバックステップで対処。太田はハンドガードをしながらステップインでダッキングを見せる。おそらく高橋遼伍戦での五明対策と同じ作戦。
太田のダッキングしながらのストレートが五明のパンチと交錯してヒット、五明がダウン。
五明は意識は失っておらず、足を効かせて太田のパスガードをブロック。太田は脇腹へのパウンド、頭部への肘パウンドを落とす。
五明は亀のポジションでバックを取らせる。太田はバックパックポジションに入り足のフックに成功。五明は前に落とそうとするが崩れてバックポジションとなり太田はRNCを狙う。
しかし五明はRNCはしっかりブロックして太田のリストをコントロールして伸ばしながら反転しクローズドガードポジションを奪取。
太田は下からの三角を狙うが、逆に五明が隙をついて鉄槌連打を効かせて両手パウンド高速連打。太田がバックを取らせて立ち上がろうとしたところにRNCをセットし極めきった。
所感
五明、初の一本勝ち。連敗もストップした。
スタンドでのダウンからのスタートであり、そのまま負けてもおかしくなかった。クリンチ距離の攻防の難、被弾覚悟で入ってくる戦術への対処はまだ解決はしていない。
しかし、ベースの空手ではなく五明がMMA転向から練習してきたものが実った勝利と言える。
ダウンを奪われバックを取られRNCを狙われる。MMAでは最も厳しい展開と言える。しかしそこからRNCを解除し反転して上を取りパウンドを効かせてRNCで極める。
MMAの教科書的な勝ち方と言える。
これまで五明は、組みのディフェンス、グラウンドのディフェンスの技術は高かった。実は一本負けがなかったり中村大介の腕取りにも対処できていたりする。
しかしディフェンス一辺倒なので、相手はローリスクで組みに行けるため「スタンドで劣勢になったとしてもクリンチに行けばなんとかなる」となってしまっていた。
しかし今回の試合ではグラウンドのディフェンスから反転、そこからパウンドで反撃しサブミッションで仕留める、組み・グラウンドのオフェンス部分を見せての勝利となった。
現在のJTTはグラップリングを重視しているという話は色々と出ていたが、ある意味で一番その事を象徴する勝ち方と言えるだろう。特にパウンド連打からRNCをセットするまでの流れに澱みがなかった。
もしかすると本人は納得の勝利ではないかもしれない。試合前インタビューでも空手に関しての発言が多かった。
しかし私にはこの勝利はとても大きいものだと思う。
MMAデビューから4年、MMAの技術で勝利した。それは五明選手がMMA転向から培ってきたものでの勝利だ。
これ以降の相手は五明選手のグラップリングにも注意をする必要があるだろう。もうディフェンスだけではない、カウンターがあり試合を終わらせる能力がある事を証明した。
それは空手が生きてくる場面が増えてくる事を意味している。
これからの五明選手に期待だ。
山田聖真(JAPAN TOP TEAM)vs 相本宗輝
DEEPライト級/5分3R(メインイベント)
- 勝利:相本宗輝
- 決着:TKO(右ストレートからのパウンドアウト)
- ラウンド/時間:3R 1分54秒
計量
両者クリア。
相本はグッドシェイプ。山田はいつも通りの少し緩め。フレームは山田の方が大きい。
やはり相本自身のフレーム自体はフェザーの大きさと言える。ただ相本はリカバリーが大きいので当日どうなっているか・・・
試合の背景
DEEP4連勝中の山田聖真が、無敗の若き刺客・相本宗輝を迎え撃つ一戦。山田は戦績7勝4敗の柔道ベースのグラップラーで、JTT移籍後にライト級へ階級を下げ、井上竜旗・宇良拳・北岡悟・神田コウヤを連破。直近2026年2月には神田コウヤへのリベンジも完了させていた。
対する相本宗輝は9勝0敗(KO率77%)・25歳の無敗フェザー級ファイター。試合キャンセルが続いたことでDEEPの要請によりライト級で復帰する形となり、今回がライト級デビュー戦。2024年9月のDEEP 121では五明宏人を判定で下しており、JTT勢にとって”共通の刺客”だった。判定中心で確実に削る山田と、KOで全てを終わらせる相本。壁レス・グラップリングでの完封か、階級アップしたパワーの爆発か、が戦前の焦点だった。
試合内容
1R
セコンドはIRIE BASE津田コーチと山本。山田はオーソドックス、相本はサウスポーをベースに要所でスイッチする形。
開幕、オーソ同士から相本がカーフを蹴って、その後はサウスポーに切り替えてスタート。
相本がインカーフ、戻りに山田がパンチを合わせにいこうとしたところで相本の手が山田の目に入りアイポークで試合中断。
相本は山田の間合いの外からインカーフで削っていく。相本がバックステップを意識した姿勢のため山田は入りづらくなっていて、その隙にインカーフで足を削っていく。
山田もインカーフに合わせてパンチを打つが捉えづらい。
相本が前手の牽制の際に手を開いて指を前に向けて振り回していたためアイポークの警告が取られる。
山田はジャブを差し込み、インカーフにストレートを合わせる。
パンチの攻防技術としては両者差はなく、ただインカーフの分、相本に傾いていく。
山田のインローが金的となり中断。
相本が中央を取り山田がサークリングする形。インカーフの分、相本の圧力が大きい。
相本の右ストレートが当たった後、壁際でラッシュに入り山田も応戦。相本の左フックが当たり山田がダウン。
相本がパウンドにいくが山田が下から腕十字をセット。相本が解除して山田の立ち上がり際に追撃をしてラウンド終了。
ダメージで相本。
2R
相本の姿勢を低くした入りに山田はストレートを打ち下ろす。山田のテンカオフェイントからのストレートがヒット。
相本がインカーフを返すが、山田は左のフック気味のジャブからストレートが軽くヒット。
山田の距離になってきているため、相本はジャブで距離を作り直す。
前手の攻防から両者が奥手のフックを仕掛けるが、相本が上回りヒット。しかし深追いはせず。
山田は前蹴りからボディストレート。相本もボディストレートを返す。
山田のワンツーはスウェーで外し、相本の返しのストレートは山田もスウェーで外す。
相本のインカーフに山田が片足タックルを合わせてドライブし壁際でTDに成功。相本は首を抱えてディフェンスする。
山田は首を巻かれたままハーフガードから首を外す。相本は片足が壁に引っかかっている状況となり体勢を変えづらい。
山田はアームチョーク、口を塞ぐ、リストコントロールからのパウンドで削っていく。フォーアームチョークをセットすることでレフェリーのアクションのコールを上手く回避している。
相本はエビで逃げたいが壁際という事で空間がなく逃げられない。
ラスト10秒、オープンガードのポジションとなり足へのキックを行ってラウンド終了。
コントロールで山田。
3R
相本はインローから入る。山田はワンツーで返す。
山田は片足を触りにいきながらのフックのコンビネーションを仕掛ける。
相本はプレッシャーをかけながらボディストレート、山田は右フックを合わせる。
相本の鉄槌のようなパンチに山田はストレートを返してヒット。相本のジャブにタックルを合わせるが相本はスプロールでカット。
相本はプレッシャーをかけて山田を追いながら、ワンツーからのスイッチストレートをヒット、山田ダウン。
相本がラッシュ、山田も打ち合う。山田は首相撲からの膝蹴り、相本が首相撲を外して右ストレートをヒット、山田ダウン。
そのままパウンドに入る。山田も足にしがみついてリバースを狙うが力尽き動けずTKO。
所感
非常に良い試合だったと言える。
相本選手は山田選手のグラップリングをかなり警戒していて、積極的な手数というよりはカーフでの削りを優先した試合運びを展開。
山田選手もガンガンタックルにいく形ではなく、あくまでも相手の攻撃に合わせてのタックルかニータップを狙っていたが、相本選手の警戒が強かったため組みに行けずスタンドの攻防でチャンスを窺う形となった。
結果として1R相本、2R山田という流れの中で、3R目に山田選手が勝負のタックルを仕掛けたが相本選手は依然として警戒していたため不発となり、最終的に相本選手のスイッチストレートがヒットし試合を決めた。
山田選手はKOに積極的な相本選手を想定し、相本選手は山田選手の組みとグラウンドを警戒したが故の作戦を練ってきた。
その両者が持ってきた作戦の噛み合いの結果、相本選手に軍配が上がった試合だったと言える。
山田選手のスタンドも悪くはなくヒットしていて、この1年でのスタンドの成長を感じる内容ではあった。
しかし最終局面で相本選手の武器であるスイッチが機能した。この部分が相本選手のファイトIQの高さと言えるだろう。
正直、もっと大味な組み立てになると思っていたが、非常にレベルの高い攻防が続き良い試合だったと言える。
山田選手は初のTKO負けとなる。
ただ悲観する必要はないと思う。プロスペクトに対して見応えのある試合を展開しグラウンドの制圧力の確かさは証明した。
打撃のキレであったり、打撃と組みの組み合わせの部分などの練度の課題はあると思うが、間違いなくスタンドの攻防のレベルは進化している。
まだまだベルト戦線にいることは間違いない選手なのでDEEP王者に向けて頑張ってほしい。
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