【試合結果】RIZIN52 | JTT参戦選手 試合結果まとめ
RIZIN 52で行われたJTT秋元強真vsパッチー・ミックスの試合結果を詳しく解説。TKO決着までの展開、スタンドの差、勝因、RIZINルール適性を分析します。

大会概要
- 大会名 :RIZIN52
- 開催日 :2026年3月7日
- 会場 :有明アリーナ
試合結果
秋元強真(JAPAN TOP TEAM) vs. パッチー・ミックス(エクストリーム・クートゥア)
- RIZIN MMAルール:5分3R(66.0kg)
- 勝利 : 秋元強真
- 決着 : TKO(左ストレートからのサッカーボールキック)
- ラウンド/時間 : 2R/37秒
計量
両者クリア。秋元はいつも通りの仕上がり。少しずつフィジカルを育てており、極端な増量などはしていない。キレの良さそうなフィジカルだった。
対するパッチーは、フェザーに上げたぶんやや緩い印象。おそらくフェザーへ上げるにあたって、筋肉による増量ではなく、単純に落とす脂肪を少なくしたのだと思われる。期間もそこまでなかったため、本格的なフェザー対応はこれからといった印象だ。
やはり秋元と比べると、パッチーの方が大きい。リーチは同じくらい。気になった点としては、パッチーの足の細さ。上半身は骨格的に大きいため、バランスの悪さを感じる。このフィジカルで、タックルなど脚力を必要とする瞬発的な動きが出せるのかは疑問だった。
ベラトールの頃は、もっと上半身と下半身のバランスが良かった印象がある。フェザーへ上げたことの弊害か。
試合展開
1R
いきなり近い間合いからスタート。これは秋元の戦術的な間合いだ。 最近の試合では特に、距離を詰めた間合いからスタートすることが多い。秋元の目の良さ、バックステップの速度、それから事前学習があってこそ成り立つ間合いだと考える。
パッチーは、スタンドで圧をかけて壁際に寄せたうえでタックルに入るのが基本戦術。そのため、秋元の間合いに対抗してジャブで圧力を出していく。ジャブ連打で秋元を下がらせ、ジャブからのショットでテイクダウンを仕掛けるが、秋元はサイドステップで離脱。
直後、秋元がジャブを差し込みファーストヒット。パッチーは再びジャブで下げさせようとするが、秋元は下がらず、逆に圧力をかけていく。
ボクシングのような間合いから、秋元がストレートを差し込むが、パッチーはヘッドムーブでギリギリ外す。パッチーはジャブ、インロー、ワンツーで下げさせようとするが、秋元はバックステップで外し、間髪入れずに圧をかけ直してジャブを差し込みヒットさせる。
秋元はさらにジャブを差し込むが、これにはパッチーが返しのフックで対応し、秋元の顔面に添えた左手を触る形。
秋元とパッチーの圧の掛け合いが凄まじい。両者とも主導権を握ろうと下がらない。
次第に両者のスタンドでの差が出てくる。パッチーは実際にジャブを突くことで秋元を下げさせているが、秋元は細かなフェイントで下げさせている状況。徐々に秋元優勢に傾いていく。
秋元はボディジャブ、インローを当てる。パッチーはワンワンツーで攻めるが、秋元のバックステップが速く、追いつけていない。
パッチーがジャブ、ワンツーのみなのに対し、秋元はジャブ、ボディジャブ、踏み込んでのボディ打ちなどでプレッシャーをかける。
秋元がパッチーのジャブに対してカウンターの左を合わせてヒット。直後、秋元のボディジャブからのストレートがヒットし、パッチーはコーナーに追い詰められる。
パッチーの前手フックに対してダッキングからのボディ。パッチーはクリンチに持ち込もうとするが、秋元はフレームを作って拒否。
パッチーはサークリングでコーナーから抜け出したいが、秋元がしっかりステップで追従して逃がさない。
秋元はジャブを差し込むが、パッチーの返しのジャブはバックステップで外す。完全に秋元の距離。 再びパッチーをコーナーに追い詰めてボディストレート。
さらにパッチーを追い込み、ステップインからのボディ打ち。ここでパッチーがコーナーから抜け出し中央へ。
それでもやはり秋元がジリジリとパッチーを下げさせていく。パッチーも踏ん張り、ジャブや前足のミドルなどで返していくが、秋元は完璧にディフェンス。
秋元は前手のモーションで圧をかけて下がらせ、パッチーの前手を叩き落としてからの左ストレートをヒット。続いて、パッチーのジャブに合わせてボディの内側から右フック、さらに左ストレートがクリーンヒット。
続いての左ストレートでパッチーがダウン。 パッチーは秋元の足にしがみつきにいくが、秋元はスプロールしてサッカーボールキックで頭をかち上げる。怯むパッチーにワンツーを差し込み、再びダウンを奪う。
パッチーは秋元のファイトパンツにしがみついてしのぎ、立ち上がるが、再び左ストレートを受けてダウン。秋元が頭部に膝を連打するが、パッチーが手で懸命にディフェンスしたところで1R終了。
10-8で秋元。 パッチーは顔面血まみれになりコーナーへ戻る。
パッチーにはファイトパンツ掴みでイエローカードが提示され、さらに1点減点。
2R
あとがなくなったパッチーは、ワンツー、ショットと攻めるが、秋元は余裕で外していく。やはり秋元のステップは速い。
あきらめずにパッチーはジャブを打ちながらクリンチを試みるが、秋元はサイドステップで抜けていく。
さらにパッチーはクリンチ距離からタックルにいくが、秋元はスプロールしながらのサイドステップで抜けてしまう。
パッチーのジャブに秋元はストレートを被せてクリーンヒット。さらにワンツーからのストレートをクリーンヒットさせ、パッチーはダウン。
そのままサカボ2発でレフェリーストップ。
勝因
秋元のスタンドが完全にパッチーを上回っていた。 パンチの速度と精度、駆け引き、ディフェンス、すべて素晴らしかった。
また、反応が非常によく、さらにバックステップやサイドステップなどのステップワークも素晴らしい。間合い管理も完璧だった。
また、パッチーの動きが重かったことも勝因の一つと言えるだろう。
秋元が圧勝しているし、実際にそうなのだが、1R前半にはパッチーと秋元のスタンドの間合い争いがあり、そこで秋元が上回ったことが1R後半の流れにつながった。
また、RIZINルールだったことも大きかったと言える。パッチーが前屈みで倒れ、しがみつきにいく状況だと、ユニファイドルールではバックを取ったり、パウンドしたりと、グラウンドに移行しなければならない。そうなると、パッチーには防御のチャンスが巡ってくる。
しかしRIZINルールでは、膝蹴りも飛んでくるし、サッカーボールキックも飛んでくる。ユニファイドルールでは比較的安全だったポジションが、一気に危険地帯になってしまう。
RIZINルールでは、パッチーは仰向けに倒れるのがベターだったと言える。だが、前のめりに倒れてしがみつきに行ってしまったため、引き剥がされてサカボや膝連打を受けてしまった。
所感
いやー、すごいですね。圧倒しましたよ。 言い方は悪いですが、まさか新居すぐる選手とパッチーが、ほぼ同じ内容で負けてしまう世界線があるとは思いませんでした。
さすがにシェイドゥラエフ王者は厳しいので、この先のマッチメイクは難しいですが、とりあえず一旦、さらに成長するための準備期間として、しばらく試合はしないでほしいですね。 さすがに2025年からずっと戦いっぱなしです。
パッチー選手は、ベラトール終了後からUFCまでの間に、フィジカルのバランスがかなり悪くなってしまったように思います。下半身が細すぎて、ステップやショットなどの動きが緩慢になっている感じがします。
試合当日もお腹が出ている体型で、水抜きだけで作ったフェザーという感じがしました。動きのキレは間違いなくなかったと思います。 フェザーに対応するためのフィジカル作りを行わなければならないと思います。